AIスキルマップを徹底解説します
2026.01.20
最終更新日:
2026/2/12

AIを導入しただけの人と、使いこなしている人の差は、どんどん広がってきています。
競争力を左右するのは、営業やマーケティングや経営などどの役割においても、AIをどう業務に組み込んで意思決定の質を上げるか、作業を効率化させれるかです。
本記事では、AI時代にビジネスパーソンが身に付けるべきスキルや育成の重要ポイントを体系化した「AIスキルマップ」について、詳しく解説します。
AIスキルマップ

本スキルマップは、日経BPが運営するWebメディア「日経クロストレンド(xTREND)」と当社が共同で制作したものをさらに改善したものです。調べるの分類を微アップデートしています。話題になった「マーケティングスキルマップ」の開発者でもあるスノードームの代表取締役・室谷が監修しました。
「日経クロストレンド 3×3式 生成AIスキルマップ powered by スノードーム」がこちらです。
本邦初公開「生成AIスキルマップ」 マーケターはどう生きるべきか
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/01254/00002/
3×3式に構造化
知的生産活動を「調べる」「考える」「つくる」の3つの領域に大別し、さらに3つずつ分ける3×3式に構造化し、計9つの項目に整理しています。

そのなかでも、現時点では下記の黄色枠線内の伸び代が大きいと考えています。

AI活用マップの各カテゴリの概要説明
まずは大カテゴリの「調べる」「考える」「つくる」のそれぞれについて解説します。
1. 大カテゴリ「調べる」
「調べる」は次の3つに分けられます。「二次情報収集」「一次情報収集」「データ分析」です。それぞれ具体的に解説します。

1-1. 二次情報収集
LLM内部知識やWebサーチ、連携した社内データなど含め、既存情報をリサーチ
•トレンド調査:生成AIに最新ニュースやSNSの動向を調べさせ、業界トレンドをキャッチ
•競合調査:競合サイトや公開資料を生成AIに整理させ、強み・弱みを把握
•事例収集:生成AIに成功事例・失敗事例を集めさせ、自社施策の参考に
•統計・白書の要約:膨大な資料を生成AIに要約させ、要点を素早く理解する
1-2. 一次情報収集
フィールド調査や社内聞き取りなど、現場の一次情報収集の活動を生成AIが支援
•インタビュー調査:生成AIに顧客インタビュー質問票を設計させる
•アンケート調査:生成AIにアンケート設問を設計・チェックさせる
•業務知識の形式知化:生成AIに社内の暗黙知(有識者インタビューデータ等)を整理させ、ドキュメント化させる
1-3. データ分析
調べた情報を解釈・整理して考えることにつなげる。中でも非構造化データ分析が真髄
•非構造化データ分析:生成AIに議事録や顧客の声を読み込ませて分析させる。データ形式が異なる複数データを組み合わせた分析・示唆出しも
•Webデータ分析:生成AIにアクセスログやSNS投稿を傾向分析させる
•顧客データ分析:生成AIにCRMや購買データを分析させる
「調べる」の事例については、日経クロストレンドさんの記事でも解説しています。
ぜひご覧ください。
AIで消費者調査の分析を行うたった1行のプロンプト 活用の極意伝授
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/01254/00004/
2. 大カテゴリ「考える」
「考える」は次の3つに分けられます。「広げる・まとめる」「深める」「シミュレーション・検証」です。それぞれ具体的に解説します。

こちらが四次元のイメージ。

2-1. 広げる・まとめる
生成AIとともに思考を広げて整理し、枠組みに落とし込む
•フレームワーク思考:生成AIにフレームワーク(3C/4Pなど)を当てはめて考えさせる
•アイデア発想・仮説生成:生成AIにアイデアを発散させる、仮説を立てさせる
•アウトプット標準化:生成AIにレポートや施策提案のフォーマットを標準化させる
2-2. 深める
生成AIとともに表層的な理解から一歩踏み込んで洞察を得る
•顧客理解の深掘り:生成AIに顧客の購買心理等を補足してもらう
•学術的視点の補完:生成AIに学術的知見(心理学・行動経済学など)を参照させ、示唆を得る 例:進化心理学のケンリックの欲求ピラミッド
•競争視点からの勝ち筋提案:生成AIに競合との差別化ポイントを抽出させる
•本質課題の抽出:生成AIに根本原因を抽出させる。生成AIとの議論も該当
2-3. シミュレーション・検証
生成AIとともに考えて編み出した仮説を試し、実行後に改善へつなげる
•シミュレーション:生成AIに広告効果や施策のシナリオをシミュレーションさせる(シナリオプランニング、事前検死など)
•効果検証・改善案生成:生成AIに実施後のデータを評価させ、改善案を生成させる
3. 大カテゴリ「つくる」
「つくる」は次の3つに分けられます。「ドキュメンテーション」「コード」「クリエイティブ」です。それぞれ具体的に解説します。

3-1. ドキュメンテーション:生成AIに下書きや骨子を生成させ、ドキュメント作成を効率化する
•戦略資料:生成AIに市場分析から施策提案まで骨子を生成させる
•企画書:生成AIに企画書の初稿を作成させる
•議事録・マニュアル:生成AIに会議記録や業務手順を整理させる
3-2. コード
生成AIにコーディングを支援させ、業務効率化や試作品開発を加速する
•モック制作:生成AIにLPやアプリのモックをコーディングさせる
•自動化コード生成:生成AIにGoogle Apps Scriptなどの自動化コードを生成させる
•エクセル関数:生成AIに複雑なエクセル関数やマクロを提案させる
3-3. クリエイティブ
コンテンツ制作や表現活動を生成AIに支援させ、顧客接点を磨きつつスピードと多様性を高める
•各種クリエイティブ生成:生成AIに広告コピー・バナー・動画・台本などの初稿を生成させる。代表的な生成AIの活用法
•添削・推敲・校正:生成AIに文章を添削・推敲・校正させる
•パーソナライズ:生成AIに顧客属性ごとにメッセージをパーソナライズさせる
•マルチチャネル展開:生成AIに1つの素材をSNSやブログ、マーケ向けなど複数チャネル向けに最適化させる
なお、生成AIを顧客対応の一次窓口(Webサイトに実装など)として活用する「チャットボット実装」についても、該当するでしょう。
「つくる」の事例つきの解説は日経クロストレンドさんの記事をご覧ください。ドキュメンテーションにおける「企画書作成」のプロンプトも紹介しています。
対話型AIをカスタムせよ 企画書作成に効く爆速化スキルはこれだ
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/01254/00006/
AI活用は単スキルではない、ハイブリッドスキルだ

AIは強力なパートナーとなり得ますが、それを最大限に活用するには、自身のマーケティング知見や専門性と組み合わせる「ハイブリッドスキル」が求められます。
マーケターにとって業務知識を深めることの重要性は不変です。
本スキルマップで示した9つのカテゴリーを通じてマーケティングの知的生産活動を構造的に見直せば、自身の得意領域と生成AIの力を掛け合わせるヒントが得られるはずです。
生成AI時代においては、テクノロジーを使いこなすスキルと深い業務理解という両輪(デュアルスキル)を身につけ、競争力を高めていきましょう。




