データ分析しても示唆が出ない人は、まず細部を見るものだと思っている説
2024.08.20
最終更新日:
2024/8/20

データを武器にする人がいる一方で、データにやられる人もいると思います。
「データ分析は細部まで行うものだ」と固定観念を抱き、いきなり細かすぎるデータ分析を進めてしまって、一向に答えが見つからない……というようなドツボにハマっていませんか?
データ分析をすることが目的となってしまっていて、本来の目的である「示唆から改善アクションを導き出すこと」を忘れてしまっていませんか?
また、データだけでは分からないこともたくさんあります。インプレッションやコンバージョンなどのデータは、人間の行動やその影響を把握するための一部に過ぎません。
データを収集し、整理することは重要ですが、それだけでは不十分。データを解釈し、「次にどのような施策を打つべきか」といった示唆を出してこそデータ分析だと、私は考えています。
データから示唆を得るためには、人間を理解する力や人間の行動を想像する力が必要です。さらに、データと人間の行動を照らし合わせ、仮説検証を行うことも重要です。
「データは消費者行動の影」を映し出すものと捉えるべきです。思い当たる仮説もないままデータ分析の沼にハマる前に、まずは人間の行動を観察しましょう。
データとは、人間の行動の影である
例えば、ヒートマップ分析をしているとします。多くの方がファーストビューで離脱していたら、どのように洞察を導き出して、改善につなげますか?
もしかすると離脱したユーザーたちは、サイトに訪問してみたけど秒で「あ、なんか違うな」とか「俺には関係ないや」「怪しい」などと思い、サッとページを離れたのかもしれませんよね。
動画の解析をしている場合も考えてみましょう。多くの方が、最初の2秒くらいで視聴をやめているとします。この場合も、ヒートマップ分析と同様のことが考えられるかもしれませんし、製作者側は「YouTubeでじっくり検索してみてくれてる」と思っていても、実際にはレコメンドで流れてきただけかもしれません。想定した視聴態度と違っていたため、響かなかった可能性もあるでしょう。
机に座ってパソコンで調べ物をしている「リーンフォワード」のような状態でコンテンツを見るのと、ソファに寝っ転がって暇潰しのようにだらだらスマホを眺める「リーンバック」の状態では、コンテンツを見る姿勢が全然違いますよね。前者はじっくり見ていますが、後者は集中して見てはいません。興味がないと思ったら即スワイプです。
リーンバックな姿勢の人に、リーンフォワードな姿勢での読み方を前提したコンテンツを出しても、きっと読まれません。疲れるので。
人間の行動の背景にある心理や前後の文脈、コンテンツを咀嚼するフィジカルな姿勢を想像し、その後でデータを見るべきです。
KGIや消費者行動を理解することなく、枝葉のような細かい細かい細かい細かいデータ分析を一生懸命に行っても意味がありません。それは健康診断において、いきなり血液中のレアな成分分析をするようなものです。
まず問診で健康状態についてヒアリングしたり、簡易な血液分析で健康問題の予兆が分かったりしますよね。
データは人間の行動を明らかにする手段であり、洞察を得るための道具です。
そうしないとデータの解釈が甘くなったり、データに振り回される原因になります。データ分析においては、人間の行動を見つめ直し、その先にあるデータの真価を見極めましょう。
人間が動いてから、データは動くのです。
ですから、まず人間を見て、そしてデータを見ましょう。
人間を見ることができていれば、何が問題か、どう変化させていったら良さそうかの示唆が見えてくるようになりますから。





